アメリカの心臓部へと?ミネソタからサウスダコタ。 | koroのいきあたりばっ旅:アメリカ大陸横断編

アメリカの心臓部へと?ミネソタからサウスダコタ。

8月8日

アメリカは他民族・多文化社会だと思っている人が多いと思う。これは実は正しくない。


というのも、よくテレビや本などで得られるアメリカの日常的な風景というのは、白人や黒人やアジア人やイスラム教徒やアフリカ人なんかがNYの街中をうろうろしている、そんな風景かもしれない。でもこれは実はアメリカという社会の一部分に過ぎないと思う。


僕らはワシントンDCから一路西へ向かって旅をしていたのだけど、内陸に入っていくにしたがってまわりにいるのは白人ばかりになった。スペイン語をしゃべるおじさんもいないし中国語のなまりでしゃべるおばさんもいない。特に排他的な感じはしないけど、広大で何もない(どう書いていいのかわからないけど、そして走ったことのない人には想像できないかもしれないけど、本当に何もない)ハイウェイを走っていても、車の運転手はみんな白人のおじさんおばさんなのだ。


これには正直に言って少し驚いた。結局僕はアメリカに二年近く暮らしていたのに一部の面だけを見ていたんだなぁと思った。


朝、宿を出て、9時過ぎにミネソタ州に入った。見えるものといえば牛だけ。アメリカって本当に広大な国だなとあらためて思う。しかし本当に退屈な風景だ。


ミネソタとサウスダコタの州境付近でハンバーガーを食べる。でっかいハンバーガーに、バケツくらいの大きさのコーラを飲む。2時すぎにミネソタを突破してサウスダコタに入る。サウスダコタというところはどういうところか知らなかったけれど、冗談抜きで田舎だ。アメリカのかなりディープなところにいよいよ入ってきたという感じがする。外国人なんてあまり来ないんじゃないだろうか。


そんな単調な風景の中で、僕と彼女はぐったり疲れてしまっていた。そんな中、どこまでも続く単調な風景の中でほとんど唯一の変化と呼べるものがあった。サウスダコタに入ると突然、「Wall Drug」という巨大な看板があちこちに現れてきたのだ。


看板がハイウェイのすぐ脇に立っているのは特に珍しいことではないけれど、この看板はとにかくへんてこりんで、何を宣伝しているのかさっぱりわからない。Drugとあるから薬屋かなぁと思ったのだけど、看板の文句を読むと「Western Fashion」とか「Free Water」なんて書いてあるので薬を売っているわけではないみたいだし。


彼女と二人で「これは一体なんなんだろうね?」とあれこれ話しているとけっこういい時間つぶしになった。でもなんとなく面白そうな雰囲気がするので、明日行ってみようかということになる。というのも明日はそのWallという町のすぐ近くを通ることになっていたのだ。


今日はほぼ走りづめで、結局5時半くらいに小さなド田舎の町で泊まる。町といっても人口は100人もいないんじゃないかと思うような小さなところだ。かなり静かなところで、当然のことかもしれないけどアジア人は僕ら以外にいなかったサウスダコタで


モーテルの近くのレストランで食事をしたが、いかにもハーレー・ダヴィッドソンに乗っているようなおじさんばかりがいて、ここは何なんだ?と思ってしまった。考えてみるとハーレーとかはやっぱり白人アメリカ人の文化なんだろうなぁと思う。普段そんなこと意識したこともないけど。こうやって車に乗って移動していると、やはりアメリカ社会の底というか、そういう文化が見えてくるので面白い。


ところでこの食事だけど、かなりでかいステーキにポテトとサラダがついていたのだけど、あんまりおいしくなかった・・・。なんでだろ?っていうか味が薄いんですけど!塩を大量にふりかけてしまったんですけど!まぁ量は確かにあったんだけどさ。。これも文化ですか??


写真は、サウスダコタ州に入ってわりとすぐ。変化のない風景の中、川が流れていたので感動して写真を撮ってしまった。ちなみにこの日はすさまじく暑い日で、肌の焼ける音がきこえた(嘘だと思うかも知れんけど、ホント)。